保険会社が倒産すると私の契約はどうなるの?

保険会社が倒産すると私の契約はどうなるの?

今から十数年前の出来事です。
生命保険会社の倒産が相次ぎました。

「危ない」とのウワサがたった
保険会社の契約者の皆様の相談も
数多く受けました。

「もらえる予定の年金が減ってしまったら」
「いっそ解約してしまった方がいいのか?」
「解約したら元本割れ…どーしたもんか?」

皆さんの不安で深刻な表情を思い出します。

はじめにお伝えしますが
保険会社が倒産しても
契約自体はなくなることはありません。

但し、
過去破綻してきた保険会社の処理をみると
契約の内容が大きく?!変更されます。

◆保険会社が倒産したら…
保険に保証はあるのか?

銀行が破綻したら、
預金は元本1000万円と利息は保護。
これはご存知だと思います。

では、
保険会社の場合はどうなのでしょう?

生命保険会社や損害保険会社も
「保険金1000万円まで保証」
などとシンプルであればわかりやすいです。

ですが、
生保会社では「責任準備金等の90%」、
損保会社では「80%もしくは90%」

こういったカタチで
補償されることになっています。
なんだか良くわからないですよね(笑)。

この「責任準備金」というのは、
将来の保険金支払いに備えて
積み立てているお金のことです。

カンタンにたとえるならば、
10年後100万円の満期金が
受け取れる養老保険があったとします。

毎年10万円づつお金が
積み立てられる計算になります。

5年たった時点では責任準備金が
50万円貯まっているはずですが、
破綻した保険会社の資産状況は、
本来積み立てられるべき金額を下回っている
可能性が高いのです。

そこで、「生命保険契約者保護機構」が
不足分を補い「責任準備金等の90%」の
45万円(50万円×90%)は確保する。
というのが、破綻時の保障のイメージです。

保険は預金のように1000万円づつを
預け分けるということはしづらいです。

保険金額1000万円を得るために
これまで払ってきた保険料も、
年齢や保険種類によってさまざまです。

生命保険ですから、健康でなければ、
新たに入り直すことも難しいのです。

ですから、
保険のために積み立てたお金である
責任準備金で補償することにしています。

さて、
破綻時の生命保険の補償は
「責任準備金の90%」と説明しました。

ところが、
実際のところ、
これだけですまないケースがあります。

◆保険会社が倒産したら…
私の保険には
どんな影響があるのだろう?

「予定利率の引き下げ」「早期解約控除」
これらが適用され契約者にとって
さらに不利な条件になる可能性があります。

先ほどの満期金100万円の養老保険を
例にシミュレーションしてみましょう。

責任準備金等の90%であれば、
100万円受け取れるはずであった
満期金が90万円になるだけですみます。

なのですが、
予定利率の引き下げが行われたとします。

予定利率の引き下げというのは
これも荒っぽく説明すると

過去の高い利率の契約を合法的に
現在の低い利率に引き下げる
ということです。

銀行の定期預金に例えますが、
20年前に契約した20年満期の定期預金。
仮にですが利率が5%だったとします。

これを1%に引下げてしまうということです。
5%の定期預金と1%の定期預金。
受け取れる金額が少なくなるのは明白です。

その影響で、
過去には約半分(先の例だと50万円)しか
受け取れなかった事例もあります。

予定利率が高かった時期に入った保険ほど、
高い予定利率で運用されているため、
減額のダメージは大きいです。

保険種類としては、
養老保険、終身保険、個人年金保険、
貯蓄性の高い保険ほど影響が大きいです。

定期保険などカケステの保険は
影響が少ないです。

また、
破綻して再出発しようとするときは
解約が相次ぐものです。

そうなると、
破綻生保会社の資産状況は
さらに悪化することが予想されます。
そのため、早期に解約するとペナルティ
として解約返戻金を通常よりも少なくする
「早期解約控除」が実施されるのが普通です。

ちなみに、過去破綻した
日産生命で1年目で15%。
第百生命は20%という率でした。

ですから、
もともとが不利な内容でそのまま継続か?
(90%補償+予定利率引下げ)

不利な条件で解約するかになります。

それでも、原則、
継続した方がロスは少なくてすむのかな?
というのが私の考えです。

◆保険会社が倒産
保険会社を選ぶ時代

このような事態に巻き込まれないためには、
契約する前にきちんと調べるしかありません。

自分よりも長生きする保険会社を見極めて
入ることにつきるのではないでしょうか?

ちなみに、良く聞かれるのが、
生命保険と同じような保障商品を持つ
共済などはどうなの?との質問です。

たとえばメジャーなところでJA共済。

これらは、
生命保険契約者保護機構への
加入は認められていません。

その代わり、窓口であるJAが破綻しても、
他のJAや共済連に
契約を移転する制度があります。

生命保険契約者保護機構とは
別のセーフティネットになります。

保険会社の倒産と
私たちの契約について書いてきました。
保険会社が破綻しても、
保険保護機構が守ってはくれます。

それでも損失が「0」で
すむとは限らないということです。
保険会社とは一生のお付き合いになります。
慎重に選んで下さいね。